2026年 10月号
気温が下がり、乾燥の季節になると多くなるのは風邪です。漢方薬で「風邪の引き初めには葛根湯」が有名ですが、今回は葛根湯の正しい使い方を紹介させて頂きます。
風邪の引き初めには何でも葛根湯という事ではなく、使用するには条件があります。「汗をかいていない、ぞくぞく寒気が強い」という条件の時に使用します。なぜかと言うと、身体が冷えて風邪の邪が入ると毛穴が閉じて寒気を感じます。葛根湯には麻黄という成分が含まれています。麻黄は発汗作用のある生薬で、毛穴を開いて発汗させる事で寒気をとり風邪を改善します。風邪の初期でも汗をかいている時に葛根湯を飲むと、更に発汗させて体力が消耗し、風邪を長引かせる事があるから注意が必要です。
汗をかいている時は、葛根湯から麻黄と葛根を除いた「桂枝湯」の服用タイミングになります。また、風邪の初期でも「のどが痛い、口が渇く、熱感が強い」時は、身体に熱の邪が入っているので、温める葛根湯は逆効果です。この時には、炎症と熱感をとる「銀翹散」という漢方薬になります。
風邪かなと思ったら赤字で書かれている事をチェックしてから漢方薬を選ぶ事をおすすめします。また、葛根湯を効かせるコツは、お湯に溶かして温かくして飲み、体が汗をかきやすいような状況を作って発汗させると効果が高くなります。汗をかいたら次は桂枝湯に変更しましょう。
わたなべ薬房
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