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秋の食材

2025年 10月号

中医学で秋は「肺」に影響が現れる季節と言われています。中医学の「肺」は西洋医学でいう肺とは違い、広い意味で、鼻、喉、呼吸、皮膚、大腸、元気や免疫の調整を行う臓腑として、2000年の経験と知恵から生まれた考え方になります。「肺」に影響があると起こりやすい症状は、お肌の乾燥、抜け毛、カラ咳、かすれ声など、乾燥の症状が出やすくなります。

また、秋は「悲しみの季節」とも言われ、秋に気分が落ち込みやすい、なんとなく悲しくなるのも秋と肺の関係と言われています。

今回は、中医学的な考え方から、秋を元気に過ごすために「肺」を元気にする食材をご紹介します。

乾燥の季節でもある秋は、乾燥対策水分を多く含んだ旬の食べ物を摂るようにしましょう。例えば、梨、ゆり根、れんこん、白きくらげ、長芋、白菜などの白い物が、身体を潤わせてくれる働きがあります。

口が渇き、ほてりやすい、イライラする、便秘の方は、「酸甘化陰」と言って酸味と甘味の物、酢豚、米と梅干、グレープフルーツがおすすめです。

髪のトラブル(白髪、抜け毛)には、黒い食べ物、黒豆、ひじき、黒ゴマ、海藻などを積極的に摂るといいです。

その他に肺にいい食材は、ぶどう、ぎんなん、きのこ類、栗、秋刀魚などの旬の物。ネギ、生姜、にんにくなどの辛味のあるものも「肺」を元気にするのにいい食材になります。

医食同源との言葉の通り、旬のものを積極的に食事にとり入れながら、身体の調子を整えて、秋を元気に乗り切っていきましょう。