2025年 9月号
今回は不眠のタイプと、それに用いられる漢方薬の対応法を中医学的にご紹介致します。
① 心脾両虚…悩み事が続いたり、悲しい事があると、心(こころ)の栄養が消耗します。すると睡眠や食欲に影響を及ぼします。この時は、胃腸を整えて食欲をつけながら、心の栄養を満たす漢方薬で心の疲れを回復します。
② 陰虚火旺…更年期に多い不眠のパターンで、ほてり、寝汗、口の乾き、便が硬い方に多く見られます。睡眠時間が短かい、何度も目が覚める事もあります。このタイプは、ホルモンや潤いが低下する事で、余分な熱が体にこもっていますので、不足を補いながら余分な熱を鎮める漢方薬で身体のバランスを整えます。
③ 心肝火旺・肝鬱血虚…ストレスや嫌な事、我慢する、憂鬱、腹が立つ事があって眠れないタイプで、寝つきが悪い、イライラ、ため息が多い方で、漢方薬は状態に合わせて、リラックスする漢方薬や脳をクールダウンする漢方薬で、感情の乱れを整えて入眠を促します。
④痰熱内擾…飲食(脂っこい物やお酒が多い)方は、体に熱がこもりやすく、睡眠や精神に影響が起きやすいです。眠りが浅い、不安感がある、落ち着かない、物音に敏感になる方もいます。また、夕食時間が遅い方にも起こりやすいタイプです。この時は睡眠を邪魔する老廃物をとり除き、こもった熱をとる事で、脳や胃腸がスッキリして睡眠の質を良くしてくれます。
睡眠でお困りの方は、原因や症状、体質に合わせた漢方薬を提案致しますので、ご相談下さい。
わたなべ薬房
053-0041
北海道苫小牧市美園町2丁目1-4
■営業時間 9:00~19:00
■定休日 日曜日
お電話でのお問合せはこちら