2025年 7月号
食欲が落ちると、エネルギーが作られず、「元気がなくなる」「疲れやすい」「病気になりやすい、または治りずらい」「体調不良」になりやすいです。食欲が正常である事は、身体の体調にとって、とても大切な事になります。
中医学(漢方)では「食欲が正常」という事は、「気持ちよくお腹が空く状態」の事をいいます。お腹は空かないけど、時間が来たから食べる事はできるのは、胃腸の働きは正常でないと考えられています。美味しく気持ちよく食べられる事が大事になります。
食欲が低下する原因は人により様々です。食欲低下の原因と対策を4つのパターンに分けて、中医学的にご紹介させて頂きます。
①元々胃腸が弱い方…量を食べられない、脂っこい物や冷たい物が苦手、もたれやすい、下痢をしやすい方は、胃腸の働き自体が弱いので、対処療法ではなく、胃腸の負担がかからないような食事に気を付けながら、胃腸の働きを高める漢方薬で、胃腸を元気にする事が必要です。
②食べ過ぎてしまう方…胃腸は弱くないが、脂物や冷たい物を食べ過ぎてしまう方は、自分の消化能力以上の食事により胃腸に負担がかかり、痰濁という老廃物が溜まりやすくなります。すると倦怠感や胃の不調が起こりますので、食事は腹八分目、消化の悪い物は少なめ、冷たい物に気を付けながら、痰濁を取り除く漢方薬で、本来の胃腸の働きに戻すと胃腸がスッキリして美味しく食事ができます。
③夏の食欲不振…夏は暑さと共に湿度が高くなります。胃腸は湿気に弱いので、胃腸の働きが低下して、重だるい疲れ、軟便・下痢、食欲不振が起こりやすくなります。この時は、体の湿気を取り除く漢方薬を飲む事で、体から湿気が抜けて、胃腸と体がスッキリします。
④ストレスや神経を使う方…神経を使う事が続くと胃腸の働きが低下します。すると、やる気がでない、倦怠感、便秘と下痢を繰り返す、ガスやゲップが多くなる、胃の痛みや張りが出やすくなります。このような方は、リラックスさせる漢方薬を服用すると、ストレスや緊張が解きほぐされ、胃腸の働きも整ってきます。
食欲が湧かない方は、市販の胃腸薬で対処療法をするだけでなく、原因に合わせた漢方薬で、胃腸を元気にして食事を美味しく食べられるようにしていきましょう!
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