2024年 10月号
秋と冬は乾燥の季節。今回は中医学(漢方)による乾燥の原因や食養生をご紹介します。
乾燥により影響するのは、乾燥肌(かさつき、かゆみ)の他にも、抜け毛、フケ、便秘、カラ咳、声がかすれる。などの症状も関係しています。また、ほてり、のぼせ、口が渇くなどの症状を伴う方もいらっしゃいます。これらの症状は潤い不足が原因で起きるのですが、水を飲めば解決するという訳でもありません。それは、潤いを保つ力が弱い体質の方は、水を飲んでも体に留めておく事ができないのです。この潤いを保つ力が弱くなる原因をご紹介します。
【血虚】(けっきょ) 血は潤いの元といわれ「生理、目を酷使する、夜更かし、考えすぎ」などがある方は血が消耗しやすく潤いが低下して乾燥します。
【陰虚】(いんきょ) 陰は水分を貯える元で「高齢者、更年期、ほてり、疲れ」などがあり、潤いを保つ力が落ちる他に水分が蒸発しやすい体質です。
このような体質の方は、漢方薬で体質改善をおすすめします。
食事での対策は「酸甘化陰」(さんかんかいん)といって、酸味と甘味を合わせると潤いが湧いてくると言われています。
代表的な食材は、トマト、梨、レモンなどです。他には、れんこん、白きくらげ、きのこ類、ゆり根、豆腐、白菜などもおすすめです。
逆に気を付けなければならい事は、辛い物、冷たい物の飲食、生姜、たばこ、せんべいなどのかわき物などは気をつけましょう。
また、夜は陰の時間と言われ、夜寝るのが遅いと陰(潤い)が消耗すると言われていますので、夜の12時前までに寝るように心がけましょう。
乾燥対策には食養生と、血や陰を補い、潤わす漢方薬を活用しながら乾燥の季節を乗り切りましょう!
わたなべ薬房
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