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ストレスと免疫

2024年 2月号

人間の体は、自律神経の交感神経(活動する神経)と副交感神経(やすらぐ神経)のバランスをとりながら体の働きを正常に保っています

ストレス(緊張や不安、我慢、イライラ)が持続すると交感神経と副交感神経が同時に活性化してしまいます。

①交感神経の活性化では、顆粒球という炎症性の細胞免疫が増えて体を攻撃して炎症を起こし続け慢性炎症となり組織が破壊されます。肝臓なら肝機能障害、胃なら胃炎、鼻では慢性副鼻腔炎など炎症性疾患になりやすいので要注意です。

②副交感神経の活性化では、リンパ球というアレルギーなどに関係する細胞免疫が多くなり、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎が悪化したり、自己免疫疾患がおこりやすくなります。これらのようにストレスが持続する事で、免疫のバランスが乱れ様々な疾患が起こります。

免疫の一つにIgA抗体という、ウイルスや菌から体を防衛する免疫物質があります。ストレスを受けるとIgA抗体は減少します。また睡眠では5時間未満の短時間睡眠9時間以上の長時間睡眠の方もIgA抗体の分泌が減少します。すると、体を守る力が弱り風邪を引きやすい、インフルエンザやコロナに感染しやすくなります。

これらのようにストレスや睡眠障害は、免疫に対して深い関係があります。免疫を安定させるには、休息とリラックスがとても大切になります。リラックス効果や心を落ち着ける、睡眠質をよくする漢方薬などを上手に活用しながら、ストレス・免疫対策をしていきましょう。