女性は一生のうちで生理期間は約3000日(平均)あると言われています。この期間、辛い思いをしたり生理が近くなると憂うつな気分になるのは嫌ですね。3000日を快適に過ごすために生理痛は早めに改善していきましょう
生理痛といっても、痛み方は人それぞれで、原因は様々あります。生理の最初に痛みを感じる方や、生理後半にシクシク痛む方など、さらに刺しこむように痛い、絞られるように痛い、シクシク痛い、頭痛、など痛み方も様々で、起こしている原因もそれぞれに違いがあります
生理痛が辛い時、あなたはどう対処していますか?
一番多いのは鎮痛剤を飲む事ではないでしょうか?鎮痛剤は痛みの物質をブロックするので早く効きますよね。しかし、ここで考えて欲しいのは「痛みの物質をブロックする」という事です。ブロックはするけど痛みの原因は治していないんじゃないの?という事です。
また、病院で生理痛の相談をすると、ピルを処方される事が最近多く見受けられます。こちらも鎮痛剤と同じで、原因を治しているわけではなく、薬でコントロールしているだけなので、ピルを服用を止めれば、また痛みは現われます。
漢方・中医学では「生理痛は無いのが当たり前」と考えています。何らかの身体のバランスの乱れがある事で、生理痛が現れます。つまり、生理痛がある=身体に乱れがあるから起こるという事が分かりますよね。身体の乱れが生理痛だけで終わるならいいのですが(生理痛もしんどいですが)放っておくと、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮がん、不妊症などの原因になることもあるので、しっかり体の乱れを整えて生理痛を治しておく事が大切です。
漢方・中医学では、生理痛を起こす原因は「血の巡りが悪い」「血が少ない」「血の流れをコントロールできない」などがあると痛みが現れると考えます。また、生理痛にはこの薬というのは無く、生理痛を起こす原因は様々で、原因に合わせた漢方薬プラス食事や生活習慣を気を付ける事で生理痛を根本から改善する事ができます。
□こんな症状は冷えタイプの生理痛
冷え症の方、寒いと痛みが増す、お腹をさわると冷たい、お腹を温めると楽になる、冷たい物を飲食すると下痢しやすい、生理前や前半に痛みが強いなど、こんな症状が一つでもあれば冷えタイプの生理痛です。
体が冷えると、血液の流れも悪くなり、血が停滞してしまうために痛みを起こします。また塊ができると更に痛みを増します。さらに冷えが体にあると凝集(縮める)働きがありますので、ギュッと縮まって強い痛みが現われたりします。
□漢方薬
このタイプの生理痛は、体を温めて、血の巡りをよくする漢方薬を飲む事で改善されます。
□生活の注意点
生活の中では、体を冷やさない事が大切です。衣服を1枚多く着る、厚めの靴下をはく、寒い環境に長くいない、体を冷やす食べ物(生野菜、そば、お寿司、バナナなど)や飲み物は控えるように気をつけて下さい。
□こんな症状はストレスタイプの生理痛
イライラする事が多い、我慢する事がある、気分が晴れない、ストレスがある、生理1日〜2日目に痛みがある、お腹や乳房がはる、お腹をさわりたくない、経血の色が暗く紫色、レバー状の物が出れば楽になる。こんな症状があればストレスタイプの生理痛です。
ストレスや情緒が乱れると、血液の流れをコントロールできなくなり、血の流れが悪くなり、血が停滞してしまうために痛みを起こします。血の流れが悪いので、瘀血(血の塊)ができやすく痛みも強く刺しこむ痛みがあります。生理前半に痛みが強いです。
□漢方薬
このタイプの生理痛は、気の巡り(ストレス発散)をしながら、血の巡りをよくする漢方薬を飲む事で改善されます。
□生活の注意点
生活の中では、気分転換をする、リラックスする環境を見つける、夜更かししないで早く寝る。食事は柑橘系の果物(みかん、レモン)春菊、ハッカ、セロリ、紫蘇など香りのある物をとると気が晴れて血の巡りもよくなってきます。このような事に気をつけて下さい。
□こんな症状は気血不足タイプの生理痛
疲れやすい、生理の量が少ないまたは色が薄い、髪やお肌にツヤがない、生理の後半に痛みが増す、強い痛みではなくシクシク痛む感じ、お腹をさすると楽になる、貧血、立ちくらみを起こしやすいなど、こんな症状があれば気血不足タイプの生理痛です。
漢方・中医学でいう気(エネルギー)や血(血や栄養)が不足する事で、血液の流れが悪くなり痛みが現われます。気血不足の生理痛は強い痛みというより、シクシク痛む感じがして、生理の後半に痛みが現われやすいです。
□漢方薬
このタイプの生理痛は、不足している血(血や栄養)を補い気(エネルギー)を高めて血液を巡らせる漢方薬を飲む事で改善されます。また、生理中に腰がだるくなるという方は補腎という漢方薬を加えると腰のだるさも楽になります。
□生活の注意点
生活の中では、夜更かしをしない(12時前には寝る)や、考え事を減らすなど、これらは気と血を消耗しやすいので気を付けて下さい。食事は、ナツメ、黒ごま、レバー、鶏肉、ほうれん草、山芋、ねぎ、きのこ類などを積極的にとる事で気や血を増やしてくれます。
こちらは、先に書いた、冷えタイプ、ストレスタイプ、気血不足タイプが原因で、血液の巡りが悪くなり、血液がドロドロして停滞する事で、塊ができた状態を言います。漢方・中医学ではこの状態を瘀血(おけつ)といいます。子宮筋腫や内膜症を持っている方に多いです。また、肩こりや頭痛、しみができやすいのも特徴的です。生理前半に強い痛みがあり、お腹を触るのが嫌で、レバー状の血がでると痛みが楽になります。
改善策は、先の原因を改善しながら、血液の巡りを良くして、塊をとる漢方薬を飲む事で改善されます。
生理痛を大きく4つのタイプに分けて紹介させて頂きましたが、これらのタイプが合わさって複合で症状が現われている方などもいらっしゃいます。詳しくはご相談の上、あなたの身体にあった提案をさせて頂きます。生理痛を改善する事で、体の調子も整ってきますので毎日が楽しくなってきます。漢方で根本から改善しましょう!
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