2021年 5月
鼻水がのどに流れて、イガイガ、ネバネバする、咳込むなどの症状を後鼻漏(こうびろう)と言います。急性の場合は病院の治療で改善される事もありますが、慢性化するとなかなか改善しづらい症状です。鼻水が喉に流れるというのは症状で、起こしている原因は人により様々です。副鼻腔炎や慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎などが絡み合っている事が多いです。よく見られるのは、風邪を引いた時に副鼻腔の粘膜がやられて、その後、粘膜が修復できずに慢性化してしまう事が多く見られます。通常なら鼻の粘膜が刺激されて前から鼻水が流れてきますが、後鼻漏は副鼻腔の粘膜が刺激を受けて鼻水が流れるので、前ではなく喉の方に流れるという仕組みがあります。そして、慢性化させている原因の一つに食事や生活習慣、体質が大きく関わっています。例えば、自分の消化処理能力以上に食べたり飲んだりすると、それが体に不必要な老廃物として溜まり、それが鼻水や痰の材料になってしまします。甘い物は鼻の粘膜をむくませ、過剰な水分は水毒となり鼻水や痰の量を増やします。冷たい飲み物やコーヒーなども胃腸を冷やすので、胃腸の働きが低下して老廃物を生みやすくします。体質では、疲れやすい、暑がり又は冷え症なども慢性化させている原因となります。後鼻漏を改善するには、食事や生活習慣を見直しながら、体質や症状に合わせた漢方薬を服用する事で、改善する事ができます。何年も症状が改善できずにお困りの方は、お気軽にご相談下さい。
わたなべ薬房
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